ジャンプSQ.
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きづきあきら先生+サトウナンキ先生 直撃インタビュー 完全版
 







★――新連載『うそつきパラドクス』を中心に…と云いつつ、色々お伺いしたいので、話題があっちこっちに飛ぶインタビューになると思いますが、よろしくお願いします。

きづき:今までのバックナンバーを見せていただいたんですが、そうそうたる方ばかりで…スミマセンという感じです。

SQ:いやいや、お二人こそスゴイ勢いじゃないですか。最近ではバーンと「IKKI」の表紙も描かれて。衝撃的な絵で、最初はIKKIってわかりませんでした(笑)。あれは、どちらの案だったんですか?

サトウ:編集部&デザイナーさん側からです。全裸でってお話をいただいて、「IKKI」さんだから文芸っぽい感じかな?とも思ったんですが、うちに頼むのだから萌えだろうと(笑)、思いきりやりました。

SQ:たくさんの企画を手がけていらっしゃいますが、編集さんからのオーダーが多いんですか?それとも自ら企画でもって、煮詰めていかれる方ですか?

サトウ:初めは編集さんの希望を、なるべくこちらの意見を挟まずに聞くことが多いです。それで雰囲気が掴めてきたら、一回持ち帰らせていただいて、二人でネームを作って、それを下地に進めます。

SQ:例えば、今まででいちばん簡単に決まった企画、逆に苦労した企画は?

きづき:相手の方の要望がハッキリしていて簡単な場合と、こちらが受けてみてスムーズな場合がありますけど…例えば『まんまんちゃん、あん。』という作品は、編集さんにお会いした時からハッキリご要望があったんですよ。

サトウ:「お寺が舞台で、お寺の未亡人で、処女の子でお願いします!」って。

きづき:妙に具体的だけど、何だかすごい難しいことを言う(笑)。

サトウ:未亡人で処女ってありえないでしょ、みたいな。

きづき:企画としては、お会いした瞬間に決まったけど、描くのはいちばん大変でした。「仏教って言われても…」っていう感じで、お勉強しなくちゃって。

サトウ:打合せが終わって、すぐ本屋さんに行きましたね(笑)。

★――そういう、お話の組み立ての部分はサトウ先生ですか? 役割分担は?

サトウ:どちらが原作で作画でって明確に分かれているわけではなく、全部二人で打ち合わせして、細部まで決めて、プロットにします。作画は、アクションやエッチなシーンなどは、私がコンテごと切ることもありますが、最終的な仕上げはきづきの手で描きます。今、コミックアライブさんでやっている『バーバ・ヤガー』も、けっこう複雑な話なので、全体のプロットを決めているんですけど、でもきづきからネームが戻ってきたら、終わりが変わっていることも(笑)。

きづき:プロットが優先される時と、私の気分が優先される時があるので(笑)。

SQ:キャラを動かしていくと、どうしてもそういうふうに変わったり、こっちの方向に行かないって瞬間はありますよね。そこらへん、拮抗して割れることは?

サトウ:それはありますよ。ケンカになったり。

きづき:やっぱり、一生懸命描くじゃないですか。それで編集さんにお出しする前に、まずここでダメ出しがあると、その段階で「ワーーッ」となりますので。

SQ:「私はこれが描きたいんだ!」「でも、これじゃ受け入れられないんだ!」みたいな。

サトウ:やっぱり感情が乗って盛り上がるほうが大事なので。そうなった時はだいたいプロットの側が折れて、つじつまを合わせます。最後は任せるというか、主導権は、あまり私が持たないように気をつけています(笑)。

★――と、呼吸もぴったりな感じのお二人ですが、商業誌で描かれているのは6〜7年前からですね。そもそも、お二人で組んで描き始めたきっかけは?

きづき:初めから説明しますと、サトウは高校の漫研の1コ下の後輩だったんです。彼は将来マンガ家になると決めて、まじめにストーリーものを描いている人だったんですけど、私はイラストぐらいしか描かない。

SQ:じゃあ漫研で何をやられてたんですか。(その美貌で)漫研のアイドル?

サトウ:みんなでゲーム大会をやったり、ガンダム上映会をやったり(笑)。

きづき:要するに出席率だけは高い、同好の士みたいな集まりで、誰も投稿もしない感じだったんです。

SQ:そうやっているのが、気持ちいい空間だったりしますよね〜。

きづき:そんな中で付き合うことになって、結婚したんですけど…、私がマンガをさっぱり描かないものですから、「オタクだと思って結婚したのに、面白くないから離婚する!」って、本気で言われたことがあるんですよ。

SQ:あらあらあらー。

きづき:「じ、じゃあマンガ描きます。描き方から教えてください」って(笑)。それで創作同人誌ならコミティアだということで、出てみたんですけど、全然売れないわけですよ。そこで売れているマンガを買って研究してみたら、当時は変態的な恋愛ものが受けていたので、じゃあフェティシズムっぽい方向でやろう、っていうことになって。

サトウ:きづきは最初は私と先輩のサークルの、裏方というかアシスタント的に参加してくれていたんです。たまにイラスト号を作るときに、一緒に描く感じで。でも書店員だったので、本を読むのは大好きだったんです。

きづき:今も、どっちかっていうと売る側の気持ちを考えてしまう(笑)。私達の本がお荷物になってなきゃいいなぁって思います。とにかくその頃は、描くことを全く考えず、売ることに専念していて、休み時間は勉強って言って、好きなだけ読みまくり。ですので、こんなマンガが描いてみたいというのは、ボワーッとはあったんです。

SQ:自主トレは積んでたということですね。

サトウ:データベースの蓄積が相当あるというか、マンガの一部を見ただけで、「これは誰」とかって当てたり、「○○さんの影響を受けている」とか、わかるんですね。私はそれほどマンガを読まないので、編集さんと話しててもわからないことがあるんですけども、彼女はわからないことはないというか。

SQ:ある意味、ベストマッチングだということですね。

きづき&サトウ:…だといいんですけれど(笑)。