ジャンプSQ.
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中村光先生 直撃インタビュー 完全版





――まずは、『聖☆おにいさん』を描かれた背景をお伺いしたいのですが。イエスとブッダという…今までにない強烈なキャラですが、彼らはどうやって生まれてきたのでしょう?

中村:あまりよく覚えていないくらい、自然だったんですが…。モーニングの増刊、モーニング・ツーの編集長さんから初めてお話をいただいたとき、男性読者を意識しすぎなくていい、必ずしもヒロインを出さなくていいと言われ、嬉しく思ったのを覚えています。キャラの立ったメンズ二人の友情ギャグにしようということで、試しにイエスを描いてみたら、意外とかっこよかったので(笑)。

SQ:キリスト教自体には、前から興味があったんですか?

中村:教会とか好きで、よく行ってます。クリスマスを過ごしたり。キリスト教徒じゃないですが、陶芸家の父が天使をモチーフにした焼き物を作ったりしてて、そういう意味でも親しみはありました。

SQ:そうしてかっこいいイエスが描けたので、次は…。

中村:イエスのお友達になれそうなのが、ブッダかなあと(笑)。

SQ:やっぱ、同格で肩を並べられるのはブッダさんしかないと(笑)。

中村:同じ悩みとか、共有できないと。

SQ:他宗教のお友達もいけそうかなあと。難しいでしょうけどね。

中村:それは…難しいです。編集長もそれはやめてくれと(苦笑)。

――そのようなスリリングな素材でもあるわけですが、お話を膨らませるために、相当の取材、下調べをなさったんですか?

中村:いえ、それほどではないです。昔から、宗教ものの映画は好きでよく観てましたが、あんまり調べすぎると、詳しい人しかわからないようになるので。

SQ:マニアックというか、おべんきょうマンガになっちゃいますもんね。

中村:そうなんです。仏教・キリスト教入門みたいなレベルが、ギリギリかなあって。

SQ:全然知らない人でも笑えますもんね。あまり作りこみすぎないように、あくまでキャラクター重視で……動いていきそうな二人ではありますね(笑)。

中村:初めはこんなに動くと思わなくて。だからキャラが、一話目と二話目ではちょっと違うんです、実は。

SQ:イエスの奔放さなど、強調して描かれた作品もいっぱいありますが、よく捉えてらっしゃるなあと。

中村:いや〜意識してないです。

SQ:二人のキャラもさながら、自由な暮らしの描写があって、シバリにとらわれない感じもいいですね。彼等が住んでいる立川ですが、具体的にどの辺って設定してたりするんですか?

中村:いえ特には…。もともと姉が住んでいた街で、よく遊びに行って、馴染みはあったんです。こういうとこで暮らしたら平和かなあって。あくまで、イメージです。

SQ:じゃあ、『荒川アンダーザブリッジ』も、狙って荒川にしようと決めたわけではなく、なんとなく?

中村:そうなんです、「あ」行がかっこいい…。響きが(笑)。

SQ:いずれにせよ、小さな幸せ、平凡な幸せを紡ぐ日々の中で、ちょっと珍事件が起こって…。なんかこう、街自体にも親しみが沸きますね。

中村:なんか、やさしい感じが好きなんですよね。