ジャンプSQ.
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坂本眞一先生 直撃インタビュー 完全版
 







★――“理詰めの作業はずっとやってこられた”…ということですが、これまでの道筋をお伺いしたいです。子どもの頃に影響された作品は?

坂本:小学校3〜4年生のある日、道に落ちてる週刊ジャンプを拾ったら、ちょうど『北斗の拳』のページだったんです。それまではあまり漫画を読んだことはなかったんですが、稲妻が走りました。「世の中にこんな面白いものがあるんだ!」って。そこから『キン肉マン』にも流れて。

SQ:筋肉にシビレてしまったわけですね。

坂本:もう、あの辺りで(作画傾向の)ルートが決まっちゃいましたね(笑)。絵を描くのは得意だったので、それから、なんとなく模写をしたりしていました。それで高校2年生になった頃…じゃあやってみようか、と初めて1本描いてみたんですよ。高2の夏休みでした。

★――それで、ジャンプのホップ☆ステップ賞の最終選考にいきなり残られたという。

坂本:そうなんです。初代担当になった方から、「ちょっと東京来てみない?」って連絡をいただきました。でも、お会いする前に、勝手にもう1本描いて賞に送っておいたんですよ。そしたら、その出来が芳しくなかったみたいで、また電話がきて、「あのー、やっぱり声をかけたことはなかったことにしよう、サヨナラ!」みたいに言われたんですよ。エーッと思って、「ちょっと待ってください!もう1回だけ見てください」と再投稿したら、それで何とか入選をいただいたんです。あそこで食い下がらなかったら、今の僕はありませんでした(笑)。

SQ:やっぱり一作目のほうが、目に留まるものがあったんでしょうか。

坂本:これは持論なんですけど、一番最初に描くものこそ、伝えたいことがたくさんあって描くのだから、そこでハジけてないとダメだと思うんです。たぶんその熱で、引っかかったのかと。原稿、描き込んで真っ黒になっていましたから (笑)。

SQ:その後、すぐ上京してこられたんですか?

坂本:卒業と同時に上京して、江川達也先生にお世話になりました。

SQ:とすると『まじかる☆タルるートくん』の頃?

坂本:そうです。いやー、僕なんかで大丈夫かなって感じでしたね。本当に、マンガのことを何も知らなかったんで、ご迷惑をかけました。

SQ:最初の先生には、頭が上がらないですよね。

坂本:今まで自分が使っていた技みたいなものが、全然通用しないですからね。

SQ:地方にいるときは「オレが一番うまいんだぜ!」って思っているのに。

坂本:そうなんですよ。間違いなく学校じゃあ、自分が一番うまかったし、周りも認めてくれていた。ところが東京に来たら、上手いやつがいっぱいいて… (笑)。まあ、あの頃の気持ちがあって今があるんですよね。

★――今後、こういったマンガを描いてみたいというのは?

坂本:今は『孤高の人』に集中しているんですけど。やっぱり、既成のワクにとらわれないで、マンガ表現の定説を覆すくらいのことをやってみたいです。一切の文字をなくしてさらに何か…とか。まあまだわからない、たとえですけどね。紙の上で出来ることは無限にあると思うので、これからも追求していきたいです。

SQ:あえて難しい道を選んでいますよね。

坂本:そうなんですよ…だから「ひょっとして今回が最後かもしれないし、次に書くネームが最後かもしれない」っていう気持ちでやっています。

★――やはりそのあたり、文太郎の気合と通じるものがある気がします。その情熱が絵の熱量として放出されているのですね。坂本先生、お忙しいところどうもありがとうございました!!