[テガミバチ]浅田弘幸

前回までのあらすじ

 夜の明けないアンバーグラウンドという地。首都を照らす人工太陽の光も届かない危険な土地で、人々の「テガミ」を届ける仕事があった。命を懸けて「テガミ」に込められた「こころ」を運ぶ彼らを、人はテガミバチと呼んだ!

 人口太陽から、世界を滅ぼす鎧虫・スピリタスが目覚めた。首都の心弾銃を撃とうとするチコだったが、制御不可能になってしまう。一方、ラグがスピリタスを倒すための鍵となる「願いのテガミ」は、ザジ達が鎧虫の大群の妨害を受けながらも懸命に運んでいた。

 ニッチの姉・摩訶の活躍により運ばれた「願いのテガミ」。さらにノワールが預かった外海に暮らす人々の大切な「テガミ」も無事に届けられ、ラグの放ったこの世界の希望や願いの込められた心弾はスピリタスに命中。世界中から奪われていた「こころ」が解放されて溢れ出す。そんな中、ラグはシルベットの「こころ」からアンバーグラウンドの記憶を見付け、五つ全ての記憶を揃える。ところが、倒したと思われたスピリタスが真の姿で目覚め最後のあがきとばかりに反撃。その猛攻によりラグを守っていたニッチが倒されてしまう! 大切な相棒や友人達、そして世界を守るためにラグは再び心弾銃を構え…!? 

キャラクター紹介
  • ラグ・シーイング
    新米のテガミバチ。左目に精霊琥珀を持つ、心優しく泣き虫な少年。その正体は、多くの人々の「こころ」と精霊琥珀が一つになった存在で、人工太陽の光が一度途絶えた「瞬きの日」に生まれた。モノに宿った「こころ」を見る心弾「赤針」を使う。約1年間、仲間達との連絡を絶ち、世界救済のための力を身につけた。帰還後は口数が少なく、冷静な性格に。
  • ニッチ
    ラグの相棒(ディンゴ)。伝説の生物・摩訶の少女。髪を剣のようにして戦う。ラグのデカパン以外は、はきたがらない。
  • ステーキ
    ニッチのペット兼非常食。ニッチ以外には凶暴。絶滅した「カペルマイスター」の生き残りらしい。鎧虫(ガイチュウ)の隙間を見つけるのが得意?
  • ノワール(ゴーシュ・スエード)
    ラグの恩人にして、憧れの存在。記憶を失い、反政府組織「リバース」の略奪者(マローダー)となる。
  • ロダ
    ゴーシュの相棒(ディンゴ)。ゴーシュとは固い絆で結ばれており、鎧虫(ガイチュウ)退治のコンビネーションもバッチリ。狩りも上手い。
  • ロダ(少女)
    ノワールの相棒(ディンゴ)。ゴーシュの相棒(ディンゴ)と同じ名を持つ少女。身軽でニッチとも互角に渡り合う。
  • シルベット・スエード
    ゴーシュの妹。生まれつき足が不自由。ラグとニッチに「必ず帰ってくること」を約束に、二人を下宿させている。ラグが不在の間に、太陽の「瞬き」によって「こころ」を失ってしまう。
  • コナー・クルフ
    ラグの先輩テガミバチ。食いしん坊で温厚な性格。「黄爆」という設置型の心弾を使う。相棒(ディンゴ)は老犬?のガス。
  • ザジ・ウィンタース
    ラグの先輩テガミバチ。ぶっきらぼうで喧嘩っ早いが、根は優しい。両親を鎧虫(ガイチュウ)に襲われて以来、鎧虫退治に全力を尽くす。相棒(ディンゴ)は黒豹のヴァシュカ。
  • ジギー・ペッパー
    「こころ」を燃料にして走るバイクで「テガミ」を配達する、速達専用の「BEE」。キリエの町にいる義兄妹・ネリを救ってくれたラグに感謝している。
  • アリア・リンク
    ゴーシュの幼なじみで同僚。郵便館(ハチノス)の副館長で、ガラードの命令で「凍結物件」課の所長も兼任。運動神経がほとんどない。
  • ラルゴ・ロイド
    郵便館(ハチノス)の館長だったが、リバースの一件で責任を取らされ、解任。その後、自らリバースに近づき、政府に反旗を翻す?
  • ジェイコブ・ゴベーニ
    パンと武器の店「シナーズ」の店主。ゴーシュの心弾銃「夜想曲第二十番」のメンテナンスをやっていた。ラグに「手紙弾」を託す。
  • ジェイコブ・サンドラ
    ゴベーニの妻。夫曰く「彼女が焼いたパンは、ユウサリいちの逸品」。怒ると怖いが、気風のいい奥さん。
  • ニッチの姉
    「地底湖(ブルー・ノーツ・スケール)」に「摩訶」と共に住む。髪の毛の刃を使って戦うのはニッチと同じだが、成熟した体形など、いろいろ違う部分もある。
  • サニー
    ラメントの町にある修道院で「修道院クッキー」を売る心優しい女の子。実は「リバース」の一員で、鎧虫「カベルネ」に「こころ」を奪われる。コナーが好きだった。
  • カリブス・ガラード
    13年前のハチノスのエース。次期「ヘッド・ビー」候補だったが、現在は「相棒」のバレンタインと共に首都の役人として勤務。監査人としてハチノスに派遣され、暫定館長に。冷徹で容赦がない。
  • ヘイズル・バレンタイン
    ガラードの相棒(ディンゴ)。首都の役人。肉体ひとつで、ザジの相棒、ヴァシュカをあやし、ニッチをからかい、アリアのブラジャーに興奮する男。好物はチョコレート
  • ホーダイ・フランクリン
    12年前「瞬きの日」に墜落した政府飛行船の乗組員。この事故で片目と友人を失い、政府に対し不信感を持っている。
  • ジール
    「リバース」の略奪者(マローダー)。政府の「人工精霊」計画によって、狼とかけ合わされた「精霊になれなかった者」。
  • Dr.サンダーランドJr.
    アンバーグラウンド生物化学諮問機関第三課所属。二言目には「解剖!」と口にするため、周りからは「死骸博士」と変態扱いされているが、医療班一の腕前を持つ有能な科学者。
  • リリー・コンフォート
    心弾「山吹」を使う。ラグを「光の子」と呼び、特別視している。年下がタイプ。カベルネに「こころ」を奪われてしまう。
  • サワン
    リリーの相棒(ディンゴ)。配達の途中のケガで現在は戦闘不能。
  • 鎧虫(ガイチュウ)
    人間の「こころ」を感知して襲い掛かってくる生物。普通の武器では、鎧(=外皮)に弾かれてしまう。倒すには心弾銃から打ち出された「こころ」を、鎧の内側に響かせるしかない。「精霊虫」が目覚め鎧虫化すると、例外なく人工太陽の「光」を目指す。
  • ロレンス
    反政府組織「リバース」の首謀者で、「精霊になれなかった者」。人工太陽の破壊を目的としている。「人工精霊計画」の実験室の技術者だったが、ある時をきっかけに実験体となった。
  • サブリナ・メリー
    ラグの育て親にして、キャンベルへ移り住んできたアヌの手助けをした産婆。ラグを息子同然に愛している。明るく面倒見が良い。
  • アヌ・シーイング
    ラグの実の母親。キャンベルへ突然移り住み、サブリナに助けられながら生活していた。美しく礼儀正しいが、世間知らずのお嬢様のような風体をしている。
  • エミル
    「瞬きの日」に産まれた盲目の少女。所持していた指輪に、太古の映像が記録されている。鎧虫・ラフロイグを操り人々を襲うが、ザジによって倒された。
  • チコ・ネージュ
    中途採用されたBEE。身体能力に優れるためディンゴは持たず、何より効率を重視するスタイル。どんなテガミであろうと大切に届けるというラグの信念を非難していたが、徐々に協力もするように。首都で人工精霊の実験体として生み出されたが殺処分命令が下され、優しい研究者達によって逃がされた。首都の地獄のような現状を終らせるため、一刻も早く「ヘッド・ビー」になることを望んでいる。
  • クラリス・カノン
    軍務局所属の女性。誰が首都入りに相応しいかを見極める選定員としてやってきた。
  • スピリタス
    人工太陽の中に眠る、世界最古にして最大、最強の鎧虫。今は封じ込まれているが、女帝の命が尽きて太陽が輝きを失う時、目覚めると言われている。
  • 精霊虫
    (せいれいちゅう)
    大地の霊的なエネルギー存在が小さな虫と融合して生まれた、選ばれし生き物。現在の生き残りはたった一人で、ラグの「こころ」に母の姿をして現れた。スピリタスを長い間封じ込めていたのは彼女達。生き物の「こころ」を少しずつ分けてもらいながら生きている。
  • クラリス・カノン

    軍務局所属の女性。誰が首都入りに相応しいかを見極める選定員としてやってきた。ガラードの先輩であり元恋人。
  • クー

    “プマのクー”と名乗る、首都で唯一の革命家。その正体はヘッド・ビーのロプト・センダックであり、ラグやチコ達の手助けをしてくれる。
  • バロール

    ラルゴの父親であり、首都近衛師団を束ねる存在。アンバーグラウンドの人々を生かすために力を尽くしてきたが、後継者がいないまま女帝が倒れたことで希望を失う。
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