怪物事変 藍本 松

前回までのあらすじ

ストーリー

 古来よりこの世に潜み、人に見つからないように人と関わり合って生きるもの〝怪物″(けもの)。しかし現代では人と必要以上に深く関わろうとするもの…例えば子供を作ろうとするケースが多数報告されるようになった。そんななか、血を持たぬ鬼〝屍鬼″(クーラー)と人間の間に生まれた少年、夏羽。


 少年は化狸の隠神と出会い、不可思議な運命に誘われていく…。


 自分の帰る場所と大切な友達ができて、両親のことを知る覚悟ができた織。夏羽たちと一緒に故郷へ帰ることに。早速、織の叔父・蓼丸と再会し話を聞くと、織の両親は既に亡くなっていることを教えてくれた。落ち込む様子を見せず、強がって笑みを見せる織に夏羽と晶は言葉をかけることができず…。


 そんななか、突然現れた野火丸に誘われ、川へホタルを見に行くことに。そこに広がるキレイな景色に気まずい雰囲気など吹き飛んだ3人。夏羽は提案してくれた野火丸に礼を言う。


 そんな時、織が幼い頃母の仕事場への目印にしていた木を見つけ、思わず当時のようにその場所へ走りだす。彼の脳裏に浮かぶ記憶は仕事中の母親の吐き気を催す姿だった。仕事場にあったのは人工授精用のカテーテルと血痕。困惑する夏羽たちに野火丸は、過去の怪物事件の物証、「治癒する糸」の話をする。怪物の力と人為的な力が加わっていたそれは人間の市場で取引されていて、飯生の権限で握りつぶされた事件の1つだった。その事件で危険人物に指定された人物が…!?

キャラクター紹介
  • 夏羽
    (かばね)
    屍鬼と人間の間に生まれた半妖の子。母の妹のところに預けられ、泥田坊と呼ばれていた。
  • 隠神 鼓八千
    (いぬがみ こはち)
    隠神怪物相談事務所でオカルト専門の探偵をしている。その正体は怪物である化狸。

  • (しき)
    蜘蛛(アラクネ)を母にもつ半妖の子。隠神のもとで暮らしている。

  • (あきら)
    100年に一度しか生まれない雪男子(ユキオノコ)という怪物。双子の兄を捜すため隠神のもとで暮らしている。
  • 飯生 妖子
    (いなり ようこ)
    警視庁で警視を務める狐の怪物。警察に権力を持ち、隠神と協力関係にある。

  • (こん)
    飯生を母のように思う狐の少女。飯生を盲目的に慕っている。
  • ミハイ
    吸血鬼(ヴァンパイア)。隠神探偵事務所の情報機器を担当している。オンラインゲームにハマっている。
  • 野火丸
    (のびまる)
    紺の後に、飯生に仕えることになった狐。耳も尾も消せない下の下の狐なので普段はヘッドフォンなどで隠している。夏羽によく話しかけてくるがその目的は…?