怪物事変 藍本 松

前回までのあらすじ

ストーリー

 古来よりこの世に潜み、人に見つからないように人と関わり合って生きる〝怪物″(けもの)。しかし現代では人と必要以上に深く関わろうとする…例えば子供を作ろうとするケースが多数報告されるようになった。そんななか、血を持たぬ鬼〝屍鬼″(クーラー)と人間の間に生まれた少年、夏羽。


 少年は化狸の隠神と出会い、不可思議な運命に誘われていく…。


 夏羽と、蓼丸を守ろうとする異形の怪物たちとの戦闘が始まった一方で、隠神と晶は怪物を制することができる少女に出会う。素性の知れない彼女に警戒を露わにする隠神だったが、蓼丸に聞きたいことがあるから殺すのを止めるのを手伝ってほしいと頼まれて!?


 100体以上の怪物を殲滅し、あとは蓼丸を殺すのみとなった戦場。織は怪物たちの口から母の声を聞いた時に母にもう一度会いたい気持ちが強まり、心が折れたと夏羽に本心を零す。殺意は薄れ、蓼丸を殺すかどうか…決めかねている彼の前に隠神たちと少女…蓼丸から「アヤ」と呼ばれる子が現れる。アヤは蓼丸が命よりも大切にしている“研究成果”で、自分の作った“繭”を彼から取り戻したくて隠神の協力を求めていた。そんな彼女の大切なものの場所は、実は隠神に心あたりがあるようで…。


 “繭”が隠されていたのは、“繭”が溶けたことで水に解毒作用がある泉だった。すぐさま取り戻そうと飛び込もうとしたアヤが溺れるのを防ぐため、代わりに潜った織の瞳に映ったのは“繭”に包まれている、死んだはずの彼の母の姿で…!?

キャラクター紹介
  • 夏羽
    (かばね)
    屍鬼と人間の間に生まれた半妖の子。母の妹のところに預けられ、泥田坊と呼ばれていた。
  • 隠神 鼓八千
    (いぬがみ こはち)
    隠神怪物相談事務所でオカルト専門の探偵をしている。その正体は怪物である化狸。

  • (しき)
    蜘蛛(アラクネ)を母にもつ半妖の子。隠神のもとで暮らしている。

  • (あきら)
    100年に一度しか生まれない雪男子(ユキオノコ)という怪物。双子の兄を捜すため隠神のもとで暮らしている。
  • 飯生 妖子
    (いなり ようこ)
    警視庁で警視を務める狐の怪物。警察に権力を持ち、隠神と協力関係にある。

  • (こん)
    飯生を母のように思う狐の少女。飯生を盲目的に慕っている。
  • ミハイ
    吸血鬼(ヴァンパイア)。隠神探偵事務所の情報機器を担当している。オンラインゲームにハマっている。
  • 野火丸
    (のびまる)
    紺の後に、飯生に仕えることになった狐。耳も尾も消せない下の下の狐なので普段はヘッドフォンなどで隠している。夏羽によく話しかけてくるがその目的は…?