怪物事変 藍本 松

前回までのあらすじ

ストーリー

 古来よりこの世に潜み、人に見つからないように人と関わり合って生きる〝怪物″(けもの)。しかし現代では人と必要以上に深く関わろうとする…例えば子供を作ろうとするケースが多数報告されるようになった。そんななか、血を持たぬ鬼〝屍鬼″(クーラー)と人間の間に生まれた少年、夏羽。


 少年は化狸の隠神と出会い、不可思議な運命に誘われていく…。


 仕事の手伝いでのミスが重なり、いつものように織に怒られてしまった晶。夏羽にも役に立たないのが日常と言われたことで、いつもより感情的になった晶はぬいぐるみの「にいさん」を連れて事務所を出ていってしまう。しかし浪費癖のある彼に資金はなく、仕方なく暇をつぶしていると、ずっと捜していた双子の兄・結と再会する。嬉しさの余り、彼の後ろを歩きながら話しかけていると、なぜか結の造りだした氷の城に閉じ込められて!?


 一方、探偵事務所では夏羽と織が2人でスムーズに仕事を進めていた。空いた時間を有効的に活用しようとするも、上手くいかず、織は夏羽の素直すぎる言葉にいちいちイラついてしまい、会話が続かない。2人は晶がいたから楽しく会話ができていたことに気づき、迎えにいくことを決意して――。


 ぬいぐるみの「にいさん」に仕込んでいたGPSで晶の居場所をつきとめた夏羽たち。氷の城を見物に来ていた一般人を殺そうとしている結を見て、思わず銃で止めに入った隠神だが彼に銃は効かず、はだけた素肌からは夏羽の持つ命結石と似たものが生えていて…!?

キャラクター紹介
  • 夏羽
    (かばね)
    屍鬼と人間の間に生まれた半妖の子。母の妹のところに預けられ、泥田坊と呼ばれていた。
  • 隠神 鼓八千
    (いぬがみ こはち)
    隠神怪物相談事務所でオカルト専門の探偵をしている。その正体は怪物である化狸。

  • (シキ)
    蜘蛛(アラクネ)を母にもつ半妖の子。隠神のもとで暮らしている。

  • (アキラ)
    100年に一度しか生まれない雪男子(ユキオノコ)という怪物。双子の兄を捜すため隠神のもとで暮らしている。
  • 飯生 妖子
    (いなり ようこ)
    警視庁で警視を務める狐の怪物。警察に権力を持ち、隠神と協力関係にある。

  • (こん)
    飯生を母のように思う狐の少女。飯生を盲目的に慕っている。
  • ミハイ
    吸血鬼(ヴァンパイア)。隠神探偵事務所の情報機器を担当している。オンラインゲームにハマっている。
  • 野火丸
    (のびまる)
    紺の後に、飯生に仕えることになった狐。耳も尾も消せない下の下の狐なので普段はヘッドフォンなどで隠している。夏羽によく話しかけてくるがその目的は…?
  • 蓼丸 綾
    (たでまる アヤ)
    “金の糸”を生み出す実験の過程で生まれた織の妹。治癒する糸を生み出す力を持っている。

  • (ゆい)
    100年に一度しか生まれない雪男子(ユキオノコ)という怪物。晶の双子の兄。