魔女の怪画集 晴智

前回までのあらすじ

ストーリー

 自身の血を混ぜて描いた絵に不思議な力を宿し、絵を所有する者に奇跡を起こす少女、アイシャ。善意で描かれた絵だが、やがて人を害し「魔女の怪画」と呼ばれるように。アイシャは、自分の絵から生まれたロキに、全ての絵を燃やすようにと最期の願いを託して亡くなる。ロキは長い年月絵を燃やし続けていた――…


 ロキ、リチェ、トウエンの三人はブラックマーケットが開催される都市、ドルトロンに到着した。ドルトロンは『大陸の肥溜め』という異名をもち、倫理観に欠けるものも売買されている。


 ロキは六十年前に突然ドルトロンに現れ、怪画を根こそぎ奪い、ひとつの地区を更地にした。そのため『怪画の亡霊赤髪のロキ』と呼ばれ恐れられており、またロキが荒らして以来ドルトロンでは怪画の扱いはタブーになっている。  しかし三人がドルトロンにたどり着いたとき、同時に布に入った者に二十四時間姿を変える『道化のマフラー』という怪画を使うハリーという老人と出会い、リチェが連れていかれてしまった。ロキはあとを追い、残されたトウエンはドルトロン地区長のもとへと連れていかれる。


 ハリーは怪画『道化のマフラー』を持ち込んだだけではなく、聖美術財団(セイクリッドメセナ)との商談なども、怪画を駆使して勝手に断ってしまっていた。そのため、トウエンは地区長に、ハリーを捕まえるかわりに、リチェの出どころを知るため売買記録の閲覧を求める。


 しかしハリーを追い詰めたロキの前に、聖痕の儀によって巨大な生物に姿を変えたエレナが現れ――……!?

キャラクター紹介
  • アイシャ
    自身の血を混ぜて描いた絵に奇跡をおこす少女。彼女の絵はやがて人を害し、「魔女の怪画」と呼ばれるように。絵を全て燃やすよう、ロキに最期の願いを託すが、願いが果たされぬまま、彼女は病死してしまう。
  • ロキ
    アイシャの絵から生まれた少年。無愛想で口は悪いが心優しい。アイシャの願いをうけ、「魔女の怪画」を燃やす旅をしている。
  • ザクセン
    ウィンクルム商会、第四課の課長。過去、ロキによって助けられている。
  • トウエン
    ウィンクルム商会、第四課に所属。スリ歴10年で現在更生中のために手枷をしている。
  • エレナ
    聖美術財団(セイクリッドメセナ)の学芸員。魔女の怪画を収集するため、ロキを葬ろうとしている。
  • リチェ
    アイシャに酷似した人形。ロキが触れたことによって人間のように動き出す。歴史上二人目の魔女。
  • モナ
    四課に所属はしていないが、メンバーのサポートをしている。
  • ぽきゅ
    小鳥の姿として具現化した魔女の怪画で、親鳥とセットとなっている。離れた場所からでも親鳥から呼びかけるとぽきゅを通じて他者と会話ができる。
  • セス
    聖美術財団(セイクリッドメセナ)の学芸員。二人目の魔女としてリチェに目をつけている。