ウイルスによって人口が激減し、突如現れた吸血鬼の脅威にさらされる人類。吸血鬼に対抗できるのは日本帝鬼軍が誇る吸血鬼殲滅部隊のみだった。吸血鬼に家族を殺され、復讐を誓う少年・優一郎。彼は軍に身を置き、親友や家族の想いを背負って血塗られた道を行く。
血を吸う不死者の噂に興味を持ち、リーグと呼ばれる男と邂逅したフェリド。彼に自分が生きている意味を問うと、君は意味に呪われている、私は自分の生きる意味を知っていると返答され、期待外れの回答にがっかりする。しかし突然彼に首を落とされ、血を飲まなきゃお前はすぐに死ぬ、君が生に感謝するような俗物じゃないなら死も怖くないはず、と生死の選択を迫られたフェリド。自分が本当は死に恐怖していることに初めて気づき、生きるため彼の血を飲んでしまう。吸った瞬間、血への渇望と大きな快楽に呑み込まれたフェリド。リーグはそんな彼に永い時間のなかで自分がいかに俗物か思い知ることになると告げて…。
100数年、実験を続けるリーグの側で瓶に閉じ込められていたフェリド。毎日彼に話しかけ続けていると「この方向ではミカエラは作れない」と言い残し、実験を続けていた場所からリーグが消えてしまう。実験が失敗だったから見捨てられたのだと感じたフェリドは、それから20年かけて瓶を割り、50年かけて体を再生。自分が今日生きているのは俗物だからという答えに辿り着く。そうして時は戻り現在、俗物としての最後を飾るべく、フェリドは最終決戦へと身を投じて――!?