超常の力を持つ“枝憑き”のリュカは“音が見える”力を持つラッパ手である。楽師になる夢を叶えるため、枝憑きを集めている教皇のもと“花冠の枝憑き”と呼ばれる帝国の兵士を抹殺するべく“塔”を巡る戦争に参加することに――。
未来の娯楽ほしさにリュカたちを裏切り、未来人についたポピー。リュカ、コーラ、オスカーの三人は未来人たちが差し向けた兵士たちから逃れ、ゾーイや教皇たちと合流する。 リュカに忠誠を誓う星伐隊や教皇軍と共に、教皇本人に忠誠を誓う地方領に避難することに。 安全な地で教皇は枝憑きを集め、体制が整い次第帝国へと侵攻するが、望むならば隊を離れてもいいと告げる。枝憑きたちは戸惑いながら、各々考えることに。 一方、頭の枝が開花するものの仲のよかったミウラの死に沈むリュカに、ゾーイも声をかけられずにいた。
月日は流れ2か月後、花冠は雪のなかにいて――…?