ワールドトリガー 葦原大介

前回までのあらすじ

ストーリー

 人口28万人が暮らす都市・三門市に、ある日突然異次元への「門(ゲート)」が出現。門から現れた異世界の侵略者「近界民(ネイバー)」に襲撃され、街は戦火をうける。しかし、その場は界境防衛機関「ボーダー」によって救われた。近界民には、生体エネルギー「トリオン」の力で可動する近界民が生んだ技術「トリガー」が唯一の対抗手段であり、ボーダーの主な武器となっている。そして約4年後の現在も、人々はボーダーに守られ日常を送る。ボーダー隊員・三雲修は、近界民・空閑遊真と運命的な出会いを果たす。修の勧めで遊真はボーダーに入隊し、二人は行動を共にする。


 そんな中、近界(ネイバーフッド)最大の軍事国家・アフトクラトルがトリオンを求めて大規模侵攻を仕掛けてくる。撃退に成功するもC級隊員30人以上が攫われる結果となり、ボーダーは近界への遠征部隊を派遣する計画を打ち出す。この遠征を目標に、修と遊真は修の幼なじみ・雨取千佳と共に玉狛支部に所属。3人で部隊を組み、遠征部隊選抜試験の挑戦権が与えられるB級2位以内を目指す。しかし、B級上位の壁は厚く、このままでは遠征部隊に選ばれないと危惧した修は、部隊強化を図る。そして、捕虜であった近界民・ヒュースをチームに引き入れることに。


 焼肉店で二宮隊と鉢合わせた修たち。何気ない会話の中で、失踪した鳩原の名前が話題にのぼる。犬飼によれば、鳩原が近界に行きたがっていた理由は、近界民に連れていかれた弟を捜しに行くためだったという。しかし、鳩原は人を撃てなかったために遠征メンバーに選ばれず、一般人と近界へ渡航することとなった。


 犬飼は、千佳が「人を撃てない」ことを克服した可能性に言及しつつ、遊真とヒュースの二枚看板を警戒。そして「ヒュースは近界から来た」という噂に触れ、話術で小南からボロを引き出す。が、実はすでにメディア対策室からの通達で、ヒュースの正体は二宮隊に知らされていた。安堵したのも束の間、犬飼は、ヒュースの装備が通常弾(アステロイド)ではないことに気が付いていた。


 玉狛支部に戻った修たちから、犬飼に変化弾(バイパー)のことがバレていた話を聞いた遊真とヒュースは、修の心配をよそに、変化弾は他のチームに使い、二宮隊には新手を考えればいいと言う。宇佐美は戦術の一つとして、二宮よりもトリオン量の多い千佳とヒュースの二人で射撃戦をする案を提示。そして、ヒュース・千佳・宇佐美・陽太郎の四人と、修・遊真・小南の三人に分かれ、対策を練ることに。


 戦術の話をする前に、ヒュースは千佳に「本当は人を撃てるのでは」と問いかける。そして、千佳が「人を撃てない」と信じ込んでいるだけで、ヒュースは千佳が人を撃てると思っていると続け――!?

キャラクター紹介
  • 三雲 修
    (みくも おさむ)
    正義感が強く信念を曲げない15歳。玉狛第2(三雲隊)・隊長でシューター。トリオン量や身体能力は一般的な隊員より低いが、知恵と工夫で相手を攻略する。遊真曰く「面倒見の鬼」。近界民に攫われた人々を取り返すため、また、遊真とレプリカを会わせるためにも、遠征部隊を目指す。
  • 空閑 遊真
    (くが ゆうま)
    異世界から来た白髪の近界民。玉狛第2のエースアタッカー。父・有吾の形見である黒トリガーと「人の嘘を見抜く」サイドエフェクトを持つ。近界での数々の戦いで得た、豊富な戦闘知識と俊敏な動きでA級隊員をも凌駕する実力を有す。生身の身体が瀕死状態であるため、黒トリガーから供給されるトリオンで身体を形成している。遊真の本体は、指輪の形をした黒トリガーの中に入っている。
  • 雨取 千佳
    (あまとり ちか)
    修の幼なじみ。玉狛第2のスナイパー。近界民に狙われるほどの人並み外れた甚大なトリオン量を有する。近界民に攫われた兄・麟児や友人を救うため、ボーダーに入隊。狙撃の腕は日々成長を見せており、攻撃力は絶大。そのトリオン量の多さから遠征艇の燃料として遠征参加が決定している。
  • ヒュース
    近界民。磁力を操るトリガー「蝶の楯(ランビリス)」の使い手。現在はボーダーの捕虜となっている。アフトクラトルに帰るため、遠征時の近界案内役を引き受け、ボーダーに入隊。玉狛第2の隊員に。最新鋭のトリガーすら容易く操る才能の持ち主。
  • レプリカ
    遊真の父・有吾によって作られた多目的型トリオン兵。近界のあらゆる情報と知識を持つ。戦闘面はもちろん、日々の生活までサポートする遊真の「お目付け役」。アフトクラトルによる大規模侵攻の際、行方不明となる。
  • 宇佐美 栞
    (うさみ しおり)
    トリガーについて幅広い知識を持つ、情報技術に長けた玉狛第1と玉狛第2のオペレーター。面倒見が良く、遊真たちを日々サポートしている。以前は風間隊のオペレーターで活躍しており、風間隊をA級に昇格させた立役者の一人である。
  • 影浦 雅人
    (かげうら まさと)
    影浦隊・隊長のアタッカー。「感情受信体質」のサイドエフェクトを持つ。
  • 来馬 辰也
    (くるま たつや)
    鈴鳴第一・隊長のガンナー。
  • 村上 鋼
    (むらかみ こう)
    鈴鳴第一のエースアタッカー。「強化睡眠記憶」のサイドエフェクトを持つ。弧月とレイガストを使う謹厳実直な剣士。
  • 絵馬 ユズル
    (えま ゆずる)
    影浦隊のスナイパー。千佳と同級生。ボーダーを除籍となった鳩原の狙撃の腕を高く評価しており、今でも師と仰いでいる。
  • 東 春秋
    (あずま はるあき)
    東隊・隊長で、ボーダー最初のスナイパー。数々の弟子を持つベテラン隊員で、戦術にも長けている。
  • 鳩原 未来
    (はとはら みらい)
    重大な規律違反を犯した、元二宮隊スナイパー。トリガーを民間人に横流しし、門(ゲート)の向こうに行方をくらましたとされている。
  • 犬飼 澄晴
    (いぬかい すみはる)
    二宮隊のガンナー。人懐っこい性格で、コミュニケーション能力が高い。
  • 小南 桐絵
    (こなみ きりえ)
    迅よりも長いボーダー活動歴を持つ玉狛第1の攻撃手で、火力重視の「双月」を使う遊真の師匠。極度の正直者で騙されやすい。嵐山とは従兄妹の間柄。
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