ワールドトリガー 葦原大介

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  • 前回までのあらすじ

    ストーリー

     異世界からの侵略者「近界民(ネイバー)」に対抗する界境防衛機関「ボーダー」。生体エネルギー「トリオン」の力で稼動する近界民が生んだ技術で「トリガー」を主な武器とし、4年の間人々を守る活動を続けてきた。ボーダー隊員・三雲修は近界民・空閑遊真と運命的な出会いを果たし、激闘に身を置くように――。


     近界へ遠征部隊を派遣する計画を打ち出したボーダー。この遠征を目標に、修と遊真は千佳とヒュースを加えた4人で部隊を組み、遠征選抜試験の挑戦権を得る。


     自分を変える鍵が修との「ちがい」にあると感じた若村。ヒュースに修の強みが知りたいと頼み込む。するとヒュースから普段どんな訓練をしているかと聞かれた若村。半年ほど前から犬飼と訓練をしていると答えると「この半年で何を得た?」と問いかけられる。射撃の腕や上位勢の知識を得たと説明した若村にヒュースは、修とのちがいは把握したが、それを説明しても若村に得るものがなく犬飼と若村の今までの訓練がムダになる可能性があるから気が進まないと告げて…。


     若村の師・犬飼に先に話を通すことにしたヒュース。犬飼が若村に訓練の意味を伝えなかった理由は今の彼に必要なのは自分で考えることだと自力で気づいてもらいたかったと説明する。ヒュースを指名したことで『自分で考えた』感じがしたから今ネタばらしをするのは構わないと伝えた犬飼。若村はそんな師の想いを受け止め、彼に無駄骨を折らせた分ここで取り戻してみせると決意を語る。するとヒュースから更なる指摘を受けることに…!?

    キャラクター紹介
    • 三雲 修
      (みくも おさむ)
      正義感が強く信念を曲げない15歳。玉狛第2(三雲隊)・隊長でシューター。トリオン量や身体能力は一般的な隊員より低いが、知恵と工夫で相手を攻略する。遊真曰く「面倒見の鬼」。近界民に攫われた人々を取り返すため、また、遊真とレプリカを会わせるためにも、遠征部隊を目指す。
    • 空閑 遊真
      (くが ゆうま)
      異世界から来た白髪の近界民。玉狛第2のエースアタッカー。父・有吾の形見である黒トリガーと「人の嘘を見抜く」サイドエフェクトを持つ。近界での数々の戦いで得た、豊富な戦闘知識と俊敏な動きでA級隊員をも凌駕する実力を有す。生身の身体が瀕死状態であるため、黒トリガーから供給されるトリオンで身体を形成している。遊真の本体は、指輪の形をした黒トリガーの中に入っている。
    • 雨取 千佳
      (あまとり ちか)
      修の幼なじみ。玉狛第2のスナイパー。近界民に狙われるほどの人並み外れた甚大なトリオン量を有する。近界民に攫われた兄・麟児や友人を救うため、ボーダーに入隊。狙撃の腕は日々成長を見せており、攻撃力は絶大。そのトリオン量の多さから遠征艇の燃料として遠征参加が決定している。
    • ヒュース
      近界民。磁力を操るトリガー「蝶の楯(ランビリス)」の使い手。現在はボーダーの捕虜となっている。アフトクラトルに帰るため、遠征時の近界案内役を引き受け、ボーダーに入隊。玉狛第2の隊員に。最新鋭のトリガーすら容易く操る才能の持ち主。
    • レプリカ
      遊真の父・有吾によって作られた多目的型トリオン兵。近界のあらゆる情報と知識を持つ。戦闘面はもちろん、日々の生活までサポートする遊真の「お目付け役」。アフトクラトルによる大規模侵攻の際、行方不明となる。
    • 宇佐美 栞
      (うさみ しおり)
      トリガーについて幅広い知識を持つ、情報技術に長けた玉狛第1と玉狛第2のオペレーター。面倒見が良く、遊真たちを日々サポートしている。以前は風間隊のオペレーターで活躍しており、風間隊をA級に昇格させた立役者の一人である。
    • 影浦 雅人
      (かげうら まさと)
      影浦隊・隊長のアタッカー。「感情受信体質」のサイドエフェクトを持つ。
    • 来馬 辰也
      (くるま たつや)
      鈴鳴第一・隊長のガンナー。
    • 村上 鋼
      (むらかみ こう)
      鈴鳴第一のエースアタッカー。「強化睡眠記憶」のサイドエフェクトを持つ。弧月とレイガストを使う謹厳実直な剣士。
    • 絵馬 ユズル
      (えま ゆずる)
      影浦隊のスナイパー。千佳と同級生。ボーダーを除籍となった鳩原の狙撃の腕を高く評価しており、今でも師と仰いでいる。
    • 東 春秋
      (あずま はるあき)
      東隊・隊長で、ボーダー最初のスナイパー。数々の弟子を持つベテラン隊員で、戦術にも長けている。
    • 鳩原 未来
      (はとはら みらい)
      重大な規律違反を犯した、元二宮隊スナイパー。トリガーを民間人に横流しし、門(ゲート)の向こうに行方をくらましたとされている。
    • 犬飼 澄晴
      (いぬかい すみはる)
      二宮隊のガンナー。人懐っこい性格で、コミュニケーション能力が高い。
    • 小南 桐絵
      (こなみ きりえ)
      迅よりも長いボーダー活動歴を持つ玉狛第1の攻撃手で、火力重視の「双月」を使う遊真の師匠。極度の正直者で騙されやすい。嵐山とは従兄妹の間柄。
    • 木崎 レイジ
      (きざき れいじ)
      玉狛第1木崎隊・隊長。すべてのポジションがマスターレベルのパーフェクトオールラウンダーで、千佳の狙撃の師匠でもある。
    • 林藤 陽太郎
      (りんどう ようたろう)
      玉狛支部に住むお子様で、動物と会話できるサイドエフェクトを持っているらしい。相棒はカピバラの雷神丸。
    • 緑川 駿
      (みどりかわ しゅん)
      実力と才能を兼ね備えた草壁隊のアタッカー。オプショントリガー「グラスホッパー」を使い、多彩な動きで相手を翻弄する。
    • 里見 一馬
      (さとみ かずま)
      草壁隊のガンナー。ガンナーとしてはソロランク1位だが、本人はそのことを知らない。弓場の弟子であり、自他共に認める二宮信者。
    • 弓場 拓磨
      (ゆば たくま)
      弓場隊・隊長のガンナー。1対1ではトップクラスの強さを誇る近距離タイプで、威力の強さと速さが特徴。
    • 烏丸 京介
      (からすま きょうすけ)
      A級隊員以上の実力を持つ、玉狛第1のオールラウンダー。常にポーカーフェイスだが茶目っ気があり、先輩の小南をよくからかっている。宇佐美曰く「もさもさした男前」。
    • 二宮 匡貴
      (にのみや まさたか)
      元隊員の鳩原が近界に密航した責任で、A級からB級に降格した二宮隊の隊長。No.1シューターで、個人総合ランクでは2位の実力者。
    • 外岡 一斗
      (とのおか かずと)
      弓場隊のスナイパー。隠密行動がうまく、最初の一発を確実に当てると評される。
    • 生駒 達人
      (いこま たつひと)
      生駒隊・隊長のアタッカー。ボーダー随一の旋空弧月の使い手で、その射程距離は全アタッカー中最長。通称「生駒旋空」と呼ばれている。
    • 南沢 海(みなみさわ かい)
      生駒隊のアタッカーで、弧月の使い手。ノリで動きがちなのが玉にキズだが、一時はマスタークラスに上がったこともある実力者。
    • 水上 敏志
      (みずかみ さとし)
      生駒隊のシューターであり、司令塔でもある。冷静に全体の戦局を見ながら、サポートや指示にまわることが多い。
    • 帯島 ユカリ
      (おびしま ゆかり)
      弓場隊のオールラウンダー。中性的な容姿で、よく男の子と間違えられる。遊真の判断力と発想力、勝負強さを尊敬しているという。
    • 󠄀辻 新之助
      (つじ しんのすけ)
      二宮隊のアタッカーで、弧月使い。援護能力が高く、出水や時枝と並び名アシストとして知られている。
    • 日浦 茜
      (ひうら あかね)
      那須隊のスナイパーで、中学3年生。アフトクラトルの侵攻を受けて、両親が状況を危惧したため、ボーダーを辞めて三門市から引越した。
    • 那須 玲
      (なす れい)
      那須隊の隊長で、ボーダートップクラスの技術を持つシューター。病弱だが、トリオン体に換装することで戦闘員として活躍している。
    • 笹森 日佐人
      (ささもり ひさと)
      諏訪隊唯一のアタッカーで、突破口を開くキーマン。負けん気と責任感が強い。
    • 熊谷 友子
      (くまがい ゆうこ)
      那須隊・アタッカーで、十字型の鍔のついた弧月を両手で持って戦う。那須のガードにまわることが多い。
    • 諏訪 洸太郎
      (すわ こうたろう)
      諏訪隊・隊長のガンナー。状況判断と適応能力が高く、大規模侵攻時には対エネドラ戦で一役買った。
    • 三浦 雄太
      (みうら ゆうた)
      香取隊のアタッカーで、弧月の使い手。温和な性格で、衝突の絶えない香取と若村の間を取り持つのに苦労している。
    • 香取 葉子
      (かとり ようこ)
      香取隊・隊長のオールラウンダー。高飛車で気まぐれな性格だが、戦闘センスは高く、入隊半年でマスタークラスに到達したほど。
    • 若村 麓郎
      (わかむら ろくろう)
      香取隊のガンナーで、犬飼の弟子。香取と言い合いになることが多いが、香取の才能は認めている。
    • 堤 大地
      (つつみ だいち)
      諏訪隊のガンナー。温厚な性格だが、武器には諏訪と同様近距離散弾銃を起用している。
    • 神田 忠臣
      (かんだ ただおみ)
      元弓場隊のオールラウンダー。進学のため、既にボーダーを辞めている。
    • 王子 一彰
      (おうじ かずあき)
      王子隊・隊長の変則アタッカー。左手で孤月、右手でスコーピオンと追尾弾を使い分けている。情報分析力と洞察力に優れ、試合前には徹底して作戦を練る。
    • 蔵内 和紀
      (くらうち かずき)
      王子隊のシューター。王子と共に弓場隊から独立した名サポート役。王子の緻密な作戦を、淡々とかつ的確に実行する。
    • 迅 悠一
      (じん ゆういち)
      玉狛所属の元S級隊員。黒トリガー「風刃」を使用していたが、本部にトリガーを明け渡し、A級隊員となった。未来視のサイドエフェクトを持つ。
    • 忍田 瑠花
      (しのだ るか)
      陽太郎の姉で、普段は本部に住んでいる。彼女の取る尊大な態度には理由があり…。
    • 唐沢 克己
      (からさわ かつみ)
      ボーダーの資金調達や外部との交渉を一手に担う、敏腕外務・営業部長。
    • ラタリコフ
      アフトクラトルの属国・ガロプラの遠征部隊員。空中を浮遊するリング型トリガー「踊り手(デスピニス)」の使い手。仲間内では「ラタ」と呼ばれている。
    • レギンデッツ
      ガロプラの遠征部隊員。長い尻尾のようなトリガー「剣竜(テュガテール)」を使用する。仲間内では「レギー」と呼ばれている。
    • ガトリン
      ガロプラの遠征部隊長。超硬度のアーム型トリガー「処刑者(パシリッサ)」を駆使して戦う。
    • 歌川 遼
      (うたがわ りょう)
      ステルス戦闘を得意とする風間隊・唯一のオールラウンダー。物腰の柔らかい好青年で、公私共にチームメイトをサポートする。
    • 忍田 真史
      (しのだ まさふみ)
      ボーダー本部長で、防衛部隊の指揮官でもある。さらに「ノーマルトリガー最強の男」といわれる程の戦闘能力を持ち合わせており、太刀川の剣の師匠である。
    • 染井 華
      (そめい はな)
      香取隊のオペレーターで、香取の幼馴染。第一次近界民侵攻で家族を失い、ボーダーに入隊した。
    • 古寺 章平
      (こでら しょうへい)
      三輪隊のスナイパー。かつて近界民に家を破壊された。学力が高く、進学校に在籍。状況を把握し、戦局を分析する力がある。
    • 出水 公平
      (いずみ こうへい)
      太刀川隊のシューター。豊富なトリオン量と正確なコントロールで弾丸を自在に操り、複雑な弾の合成も難なくこなす天才肌。
    • 木虎 藍
      (きとら あい)
      嵐山隊のオールラウンダーで、中学生でA級に昇格したエリート隊員。プライドが高くルールにも厳格だが、教えを乞う修に戦術を指南するなど、義侠心のある一面も。
    • 奥寺 常幸
      (おくでら つねゆき)
      東隊のアタッカー。チームメイトの小荒井と対照的に堅実な性格で、小荒井と意見がぶつかることもある。
    • 照屋 文香
      (てるや ふみか)
      柿崎隊のオールラウンダー。柿崎の記者会見をテレビで見てボーダーへ入隊した。奈良坂や歌川と新人王を競い合った実力の持ち主。
    • 今 結花
      (こん ゆか)
      鈴鳴第一・来馬隊のオペレーター。成績優秀で料理も得意な気配り上手。そそっかしい性格の別役のことは𠮟りがち。
    • 荒船 哲次
      (あらふね てつじ)
      荒船隊・隊長のスナイパー。元・アタッカーで、木崎以来のパーフェクトオールラウンダーを目指している。
    • 隠岐 孝二
      (おき こうじ)
      生駒隊のスナイパー。グラスホッパーの使い手であり、持ち前の俊敏さも相まって機動力がある。
    • 細井 真織
      (ほそい まおり)
      生駒隊のオペレーターで、気丈な性格。生駒隊のチームメイトからは「マリオ」の愛称で呼ばれている。
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