Mr.Clice 秋本治

前回までのあらすじ

ストーリー

 国家特別工作機関(特工)のエージェント・繰巣 陣(くりす じん)は任務中の事故により死亡。しかし、最優秀であった彼を失うことを良しとしない特工の判断により、女性テニスプレイヤーの死体に脳を移植することで、女として復活。女性エージェント・クリスとして様々な任務を言い渡されるが、圧倒的なスキルによりそのことごとくを遂行していくのだった。


 クリスは、前回助けたマザー博士が、件の事件で自分が戦争を止めるために作ったEMPミサイルを攻撃に使ったロシアとの関係を切ったことで、ロシアから狙われている可能性があると知る。精鋭が警護していると言われるも不安が拭えぬ中別の任務を言い渡される。


 そんな中、スパイ仲間のミナレットから重武装した30人規模の部隊がマザー博士を襲撃に向かっており、しかも現状の体制では返り討ちにするのは困難であると連絡が入る。それを聞いたクリスは任務をベラマッチャに託し、単身マザー博士を救いに急行する。


 襲撃が始まった研究施設。マザー博士の意向で殺傷兵器を使えない中応戦するミナレットだが、テーザー銃では到底歯が立たず危うい状況の中、クリスが登場!
 さっそく相手から奪ったランチャーを構えるクリスだが、ミナレットから殺しは禁止の話を伝えられる。それならばとクリスは傭兵たちを、その場でポケットマネー500億円で買収しロシアから奪い取って戦闘を終結させてしまうのだった。


 しかし、それで止まるロシアではなく、今度は軍の原子力潜水艦を動かしミサイルで直接攻撃を仕掛けてきた。マザー博士の娘の超能力少女H・C(ヒューマンチャイルド)が、なんとかミサイルの直撃を避けさせるも、余波でマザー博士が負傷。H・Cは博士の指示で、今度は原子力潜水艦を直接念動力で海底から引っ張り上げ、空中に浮かせてしまうのだった。
 クリスはすぐさま傭兵を通じてロシアに潜水艦を人質に手を引くよう勧告。規格外の超能力者相手では分が悪いと判断したロシアは作戦中止を決定する。


 その後…。マザー博士は恩人のクリスが直接頼んだことで、日本の自動車メーカーに協力してくれることに。国からお礼を言われたと、長官は超ご機嫌。珍しくもろ手を挙げてクリスに称賛を送るのだった。

キャラクター紹介
  • 繰巣 陣/クリス
    (くりす じん)
    特工の最優秀エージェント。任務中事故で死亡してしまったが、脳移植により女性の体で復活した。実績を積めば男の体に戻すという言葉を信じ、日夜無理難題な任務に挑む。
  • アレキサンダー・ベラマッチャ
    特工のイタリア支部の諜報員。クリスとは男時代からの仲で、現在でもクリスと共に任務をこなし、世界中を飛び回る良き相棒である。
  • 雨笑笑 笑太
    (うひょひょ わらった)
    特工の中央工作局工作局長で、クリスの上司。いつもクリスに難関な任務を言い渡す。クリスは女の体のほうが成績も良く、予算も無いため、男に戻したくないのが本心のようだ。