Mr.Clice 秋本治

前回までのあらすじ

ストーリー

 国家特別工作機関(特工)のエージェント・繰巣 陣(くりす じん)は任務中の事故により死亡。しかし、最優秀であった彼を失うことを良しとしない特工の判断により、女性テニスプレイヤーの死体に脳を移植することで、女として復活。女性エージェント・クリスとして様々な任務を言い渡されるが、圧倒的なスキルによりそのことごとくを遂行していくのだった。


 クリスの次なる任務は、以前にクリスがロシアで阻止したはずの核弾頭の横流しが、再び始まったことの調査と阻止であった。しかも以前の任務の際、その正義感でクリスの核弾頭横流し阻止に一役買ったスタリノフこそが、その取引の首謀者だというのだ。


  スタリノフの取引現場に車ですれ違いざまの強襲をかけるクリス。しかしクリスはスタリノフを殺すことはせず「警告の一弾」をお見舞いするが、スタリノフもクリスに向け「警告の一弾」を寄越す。互いに、互いの腕ならば殺せるタイミングでの「警告」…スタリノフからの何かしらのメッセージを悟ったクリスは改めて調査を開始する。
 そんな中、スタリノフから郵送でUSBが届く。その中にはロシアの重要機密がぎっしり詰まっており、スタリノフの「作戦」を理解したクリスは行動に移る。


 核弾頭横流しの日、取引を終えスタリノフから核弾頭を受け取り逃走する武器商人たちの前に、ロシアの非公開最新兵器が出現し核弾頭を奪取。その兵器の中にクリスの姿があった。クリスは最新鋭のミサイルシステムを惜しげもなく使い追手を迎撃し、核弾頭に加えロシアの最新鋭兵器を手土産に帰国するのだった。


 奪取した核弾頭は偽物であった。スタリノフは、取引を潰しても湧いて出る闇商人を、あえて偽物で釣り、葬る作戦を企てていたのだ。スタリノフの揺らぐことない正義感と愛国心は、国家の暴走を陰で阻止する「安全弁」として機能し続けるだろう―――。

キャラクター紹介
  • 繰巣 陣/クリス
    (くりす じん)
    特工の最優秀エージェント。任務中事故で死亡してしまったが、脳移植により女性の体で復活した。実績を積めば男の体に戻すという言葉を信じ、日夜無理難題な任務に挑む。
  • アレキサンダー・ベラマッチャ
    特工のイタリア支部の諜報員。クリスとは男時代からの仲で、現在でもクリスと共に任務をこなし、世界中を飛び回る良き相棒である。
  • 雨笑笑 笑太
    (うひょひょ わらった)
    特工の中央工作局工作局長で、クリスの上司。いつもクリスに難関な任務を言い渡す。クリスは女の体のほうが成績も良く、予算も無いため、男に戻したくないのが本心のようだ。