怪物事変 藍本 松

前回までのあらすじ

ストーリー

 古来よりこの世に潜み、人に見つからないように人と関わり合って生きる〝怪物″(けもの)。しかし現代では人と必要以上に深く関わろうとする…例えば子供を作ろうとするケースが多数報告されるようになった。そんななか、血を持たぬ鬼〝屍鬼″(クーラー)と人間の間に生まれた少年、夏羽。


 少年は化狸の隠神と出会い、不可思議な運命に誘われていく…。


 生き残った女性と子供を川沿いまで連れてくると自分の財布を渡し、逃げるよう伝えて夏羽の元へ戻る織。女性は花楓と赤城を倒さなくてもいいから生きて帰ってきて、とその背に声をかける。子供の手をとり、走り出そうとした女性だったけれど、子供・環は何かを決意した顔で織の背を見つめていて…。


 花楓と対峙する夏羽。短気な花楓をスピードで翻弄し戦いを有利に進めていたが、花楓が自分の腕を犠牲に大きな炎の刃を作ったことで一気に不利になってしまう。織が合流し左目が弱点であることを知らされるも、赤城が花楓に加勢し更に追い詰められてしまう夏羽。彼らに喰われそうになったその時、流結石を使って水流を操った水神の生まれ変わりである環が、鉄砲水に乗って夏羽と織を助けてくれて…!?


 鉄砲水に流され、夏羽たちの姿を見失った花楓。ごみが触れたことで気絶した赤城の協力が得られず、狭まった視界に怒りのまま吠えるが、そこへ花楓の左目めがけて夏羽が会心の一撃を放ち…!?

キャラクター紹介
  • 夏羽
    (かばね)
    屍鬼と人間の間に生まれた半妖の子。母の妹のところに預けられ、泥田坊と呼ばれていた。
  • 隠神 鼓八千
    (いぬがみ こはち)
    隠神怪物相談事務所でオカルト専門の探偵をしている。その正体は怪物である化狸。

  • (シキ)
    蜘蛛(アラクネ)を母にもつ半妖の子。隠神のもとで暮らしている。

  • (アキラ)
    100年に一度しか生まれない雪男子(ユキオノコ)という怪物。双子の兄を捜すため隠神のもとで暮らしている。
  • 飯生 妖子
    (いなり ようこ)
    警視庁で警視を務める狐の怪物。警察に権力を持ち、隠神と協力関係にある。

  • (こん)
    飯生を母のように思う狐の少女。飯生を盲目的に慕っている。
  • ミハイ
    吸血鬼(ヴァンパイア)。隠神探偵事務所の情報機器を担当している。オンラインゲームにハマっている。
  • 野火丸
    (のびまる)
    紺の後に、飯生に仕えることになった狐。耳も尾も消せない下の下の狐なので普段はヘッドフォンなどで隠している。夏羽によく話しかけてくるがその目的は…?
  • 蓼丸 綾
    (たでまる アヤ)
    “金の糸”を生み出す実験の過程で生まれた織の妹。治癒する糸を生み出す力を持っている。

  • (ゆい)
    100年に一度しか生まれない雪男子(ユキオノコ)という怪物。晶の双子の兄。
  • 伊予
    (いよ)
    四国狸の次期頭領。16歳。「一度見たものにそっくりそのまま変化できる」特技をもつ。
  • 全吉
    (ぜんきち)
    伊予の従者の狸。常に伊予の側にいて彼女のフォローをする苦労人。隠神に憧れている。
  • 赤城
    (あかぎ)
    飯生の部下の狐で幻に特化した能力を持つ。潔癖症でティッシュがないと能力を使えない。
  • 花楓
    (かえで)
    飯生の部下の狐で炎に特化した能力を持つ。腕と鼻と肉体が自慢だが馬鹿。