怪物事変 藍本 松

前回までのあらすじ

ストーリー

 古来よりこの世に潜み、人に見つからないように人と関わり合って生きる〝怪物″(けもの)。しかし現代では人と必要以上に深く関わろうとする…例えば子供を作ろうとするケースが多数報告されるようになった。そんななか、血を持たぬ鬼〝屍鬼″(クーラー)と人間の間に生まれた少年、夏羽。


 少年は化狸の隠神と出会い、不可思議な運命に誘われていく…。


 生き残った八ッ首村の女性と一緒に流結石のある天ヶ淵に向かって走り始めた夏羽。しかしその場面を飯生の部下・赤城にも見られていて石の場所を知られてしまい…!?


 夏羽たちを逃がすために一人残った織は、八ッ首村の現状を見て今相対している飯生の部下・花楓が村を全焼させた犯人だと気づく。隠神から出会ったら逃げろと聞かされていた、稀に存在する”炎特化型”の彼を得意の擬態でなんとかやり過ごしていたが、炎に照らされて映った影で場所が割れ、捕まってしまった織。なんとか隙を作り山に逃げ出すと、夏羽に楽な戦いをさせるための策を必死に考え、熱で溶け冷えて固まる性質の糸で橋を作り誘い出した花楓を捕らえて、自爆させることに成功して…!?


 天ヶ淵に向かって森を駆け抜けていた夏羽たち。彼らに触らずに始末しようと考える赤城の幻術に惑わされ、森の中で迷子になっていたところ、突然、八ツ首村生き残りの女性の首が飛んで…!?

キャラクター紹介
  • 夏羽
    (かばね)
    屍鬼と人間の間に生まれた半妖の子。母の妹のところに預けられ、泥田坊と呼ばれていた。
  • 隠神 鼓八千
    (いぬがみ こはち)
    隠神怪物相談事務所でオカルト専門の探偵をしている。その正体は怪物である化狸。

  • (シキ)
    蜘蛛(アラクネ)を母にもつ半妖の子。隠神のもとで暮らしている。

  • (アキラ)
    100年に一度しか生まれない雪男子(ユキオノコ)という怪物。双子の兄を捜すため隠神のもとで暮らしている。
  • 飯生 妖子
    (いなり ようこ)
    警視庁で警視を務める狐の怪物。警察に権力を持ち、隠神と協力関係にある。

  • (こん)
    飯生を母のように思う狐の少女。飯生を盲目的に慕っている。
  • ミハイ
    吸血鬼(ヴァンパイア)。隠神探偵事務所の情報機器を担当している。オンラインゲームにハマっている。
  • 野火丸
    (のびまる)
    紺の後に、飯生に仕えることになった狐。耳も尾も消せない下の下の狐なので普段はヘッドフォンなどで隠している。夏羽によく話しかけてくるがその目的は…?
  • 蓼丸 綾
    (たでまる アヤ)
    “金の糸”を生み出す実験の過程で生まれた織の妹。治癒する糸を生み出す力を持っている。

  • (ゆい)
    100年に一度しか生まれない雪男子(ユキオノコ)という怪物。晶の双子の兄。
  • 伊予
    (いよ)
    四国狸の次期頭領。16歳。「一度見たものにそっくりそのまま変化できる」特技をもつ。
  • 全吉
    (ぜんきち)
    伊予の従者の狸。常に伊予の側にいて彼女のフォローをする苦労人。隠神に憧れている。