選択のトキ 群千キリ

前回までのあらすじ

ストーリー

 夏休みのある日、光晴はカーマイン星から来た「トキ」と名乗る宇宙人と出会う。生まれた時は性別がなく、15歳になる前になりたい性を選ぶことができるというカーマイン星人。トキは己の性別を決定し性器を作るのに必要な材料を集めに地球に来たのだった。トキの性別選択を任された光晴は、トキを「友達」にするか「恋人」にするか選ぶことに…。


 星に帰れば最低10年間は地球に戻れないという事実を光晴に伝えられないまま、星へと帰る前日を迎えてしまったトキ。採集が難しく思えた汗と尿も光晴のアドバイスで無事採集し、最後の材料であった精液も光晴から手渡される。自分のために材料を集める手段を一生懸命考えてくれた光晴に、ついに自分の想いを話そうとするトキだったが、光晴が10年前のことなど忘れてしまうと言っているのを聞き、本当の事を伝えられなくなってしまう。


 翌日のトキが帰る当日、光晴は最後にトキと一緒に遊ぼうとするが、トキの姿は見当たらなくなっていた。昨日の自分の発言がトキを傷つけてしまったのではないかと焦る光晴。10年前を忘れていたとしてもこの数か月トキと一緒にいたことは忘れないと伝える為トキを捜し、光晴の後ろで透明になって隠れていたトキを発見。姿を現したトキはついに――!?

キャラクター紹介
  • 守屋 光晴
    (もりや みつはる)
    高校二年生。夏休みに自転車でトキの宇宙船に衝突してしまう。
  • トキ
    カーマイン星からきた宇宙人。性別がなく、どちらかの性を選び、選んだ方の性別(性器)の材料を集めるために、地球に来た。
  • めぐみ
    光晴の幼なじみ。
  • 源太
    (げんた)
    光晴の幼なじみで、高校一年のときから、めぐみと付き合っている。
  • 安達
    (あだち)
    光晴のクラスメイトで、光晴に告白。光晴とトキが宇宙船に乗り込む様子を偶然見かけてしまった。
  • 萩 響代
    (はぎ おとよ)
    光晴の学校にやって来た女性教師。担当教科は生物で生物部の顧問をしている。
  • 三原
    (みはら)
    まるしげ水族館の飼育員。カーマイン星人との間に生まれた赤ちゃんを水族館の水槽に入れて育てていた。
  • ヒルキ
    尸零機動隊隊長。誘拐されたトキと赤ちゃんを救う。誘拐された赤ちゃんの父親でもある。