人々が流行の服を、安く気軽に追い求めるファストファッションの時代。ファッションの世界は新しい革命を待望していた――。
「テーラー テシロギ」の娘・手代木ユウナは服をつくることが大好き。しかし、ファストファッションの時代ゆえ、店の経営は厳しく、父に店は自分の代で畳むと言われていた。それでもユウナはパタンナーとして服づくりへの想いを諦めず、岸服装学園(FUK)に入学。デザイナー・アキラ、モデル・杏子と共に「アントレース」というブランド名で学園最大のファッションショー「ブラック・ランウェイ」に挑む――!!
「アントレース」は最終講評でモデルが糸を切ることで変化する二段階デザインの作品を発表するが楠瀬にアイデアを模倣される。このデザインに慣れを感じていたユウナは、これをきっかけに作り直しを決意。ショー当日、今までの二段階デザインとは異なり、ルイスミシンを使用した、歩くことで糸がほどけていくデザインの作品を発表。杏子はテーマである「個性の開花」を見事に表現する。学園長のアンナはテーラーの技術に対するリスペクト抜きでは思いつかないデザインに、「アントレース」の3人があらゆることを糧とし、何度でも成長できる才能の持ち主「表現者」であると確信する――!!