12歳以下のコドモだけが暮らす国には「オトナ」と呼ばれる化け物が現れる。オトナはコドモたちを拐(さら)い、国の外へと連れ去ってしまう。
子供たちは軍を形成し、魔法で拳銃を出して子供を拐うオトナと戦っている。
国のコドモたちはオトナに怯え、戦いながらも日常を過ごしていた。やがて12歳直前になったら、凍眠室で眠らなくてはいけなかった。もし眠らなければ「オトナ」になってしまう――…。
魔法で巨大な拳銃を空に出せる少年・サンはオトナになってしまった兄を元に戻すため、軍に入ることになって――!?
人類は第四の空間を特定し、頭の中でほしいものを思い描くと即座に得られる力を手に入れるも、第四空間を構成していた暗黒粒子に浸食されてしまった。人体は変異し、自我と生殖能力を失い『種の保存』を遂行するだけの化け物になった。
自我を残すには肉体を捨て粒子状になるしかなく、今や人類の大半が人ではなくなってしまった。
コドモの世界を守っているトトは、長期冷凍されている子供の中から、『生きろ』という命令式から外れている子供の出現を待っていた。
リッタたちは粒子状の人間から、サンこそがその『命令式から外れた存在』だと告げられる。
サンは子供の頃の魔法の暴発で、ハルの魔法により生死という生物の枠を超えた『死生者』となっていた。
サンは粒子の人の力でどこにでも瞬時に行けると言われ、オトナに連れ去られたコドモたちのところへ行くと即断して――!?