推しをカタチにする仕事 安藤狂太郎

前回までのあらすじ

ストーリー

アニメや漫画のファンに向けた、コラボ商品やキャラクターグッズを企画、制作する会社スマイルーク。そこの営業企画課の度越(どこし)は、入社2ヵ月の新人・津家(つけ)を指導することに。


 子供向けアニメ『アイモビ!』のあいまちゃんモチーフフレグランスの作成について桐花と話す度越。早速試作品を作るが、香りでキャラクターを表すことに苦戦し心が折れかける度越に桐花は活を入れる。
 思い通りの香りにならず何度も修正を重ねる2人であったが、発注の仕方を香りの指定ではなく、長文のキャラクター解釈をメーカーに送り、香りのプロにこの熱い思いを形にしてもらうことが最適解であると気が付いた度越。
 数日後、完璧なあいまちゃんモチーフのフレグランスをようやく作成できた度越は、このクオリティなら企画にできると考え、そのまま『アイモビ!』の企画を進めようとしたが、桐花の凄まじい圧で、スマホのリズムゲーム『ダウナー学院』の企画を進めることになったのであった…。

キャラクター紹介
  • 度越 大好
    (どこし だいき)
    グッズ制作会社・スマイルーク 営業企画課の3年目社員。津家の指導係。自分が企画したコラボグッズで笑顔になる作品ファンを見て喜びを感じている。
  • 津家 若葉
    (つけ わかば)
    入社2ヵ月の新入社員。度越に対して敬意はないので、言動が意外と辛辣。作品への愛が深い分、企画案も癖が強い暴走列車。
  • 押切 康
    (おしきり やすし)
    デザイン部チーフ。気弱で優しい性格。作品への解像度が高く、すぐ形作る速さと柔軟性を併せ持つ仕事人。
  • 花鳥 取次
    (かちょう とりつぐ)
    営業企画課の課長であり、度越たちの上司。どんなお願いにも基本全部「いいよ」で返すイエスマン。適当に見えて、度越たちそれぞれを上手くコントロールしている。
  • 桐花 絵令
    (きりか えれい)
    企画生産部で度越の同期。社内では、お嬢様キャラになりきって独特な口調で話すが、一歩会社の外に出ると普通に戻る。