こじらせ百鬼ドマイナー 南郷晃太

前回までのあらすじ

ストーリー

 東京から四国へ引っ越してきた渡海隼人が転校することになったのは妖怪の通う妖怪学校だった! クラスメイトは世間では知名度の低い四国のマイナー妖怪達。それ故に彼らは多種多様な方向でマイナーをこじらせていて…!?


 参観日に、人間に恨みを持つ一族の保護者から襲われる危険があると聞かされ、戦々恐々とする渡海。そんな時、背後から教師を名乗る、ミステリアスな美女妖怪に声をかけられ、安全のために教室まで同行することに。一方、渡海が教室に姿を見せないことに気付いた飴宮達は、それぞれの保護者達と一緒に捜索を開始する。1限が始まるころになって、飴宮達が不穏な音を聞きつけ、駆けつけると、そこには渡海と彼を襲おうとする妖怪、そしてさっそうとその妖怪を倒す美女妖怪こと瀬々良木の母親がいた。魍魎分校の初等部の教師であり、瀬々良木の母である静は、授業参観以外に何か目的があるようで…。


 人に期待して裏切られた歴史を持つ濡女子として、「期待するな近づくな」というモットーを貫いてきた静。一人でも生きていける強い女になることを決意し、周囲からも鬼教師と恐れられる静は、実は感情表現がド下手で、寡黙な心配性の親バカ“妖怪(モンスター)ペアレント”だった。娘に友達ができたと聞き、心配のあまりこれを機会に友達を見定めようと意気込む静。娘が裏切られて傷つくことがないように特に人間の渡海に目を光らせていると、作文の発表で、瀬々良木がよりによって「人間界で働きたい」と発表し、静は動揺してしまう。しかし、瀬々良木の「学校で友達ができたおかげで、拒絶を恐れ、引きこもるよりも嬉しいことに出会えた。だから私は人間の世界で、母のような教師になりたい」という発表を聞き、娘の成長を目の当たりにする。娘の強さを知り、寂しいような気持ちと同時に誇らしく愛しい気持ちになった静。「いいお友達ができましたね」と瀬々良木に声をかけ…。

キャラクター紹介
  • 渡海 隼人
    (とかい はやと)
    どういうわけか妖怪の学校に転校してしまった人間の男の子。都会っ子。
  • 飴宮 初夏
    (あめみや はつか)
    男の人の身体を嘗める癖を持つ徳島のマイナー妖怪・嘗女。過去のトラウマからマイナーをこじらせた秘密主義に。しかし自己情報管理は飴の如く甘く、無意識に舌を滑らせがち。
  • 紅坂 光子
    (こうさか こうこ)
    人間界でのアイドルを夢見る妖怪。土佐三大妖魔のうちの一つ、赤頭(あかがしら)。激しい自己発光により、めちゃくちゃまぶしい。
  • 瀬々良木 碧
    (せせらぎ あおい)
    愛媛県の全身ずぶ濡れ妖怪・濡女子(ぬれおなご)。ひたすら自尊心が低く、自分が近付くとあらゆるものを濡らしてしまうことを気にしている。
  • 相模 次郎
    (さがみ じろう)
    香川県五色台白峰の天狗。八天狗の1つ相模家の正統な後継者であり、いずれは香川妖怪の頂点に立つ存在。高校を卒業するまでの限られた自由な時間を大切にしている。
  • 首野
    (くびの)
    人を誘い出し、首を吊らせる妖怪狸の2世。自縄自縛を強要してくる。
  • 夜行
    (やぎょう)
    徳島に伝わる首切れ馬にのり夜の道を徘徊する鬼。秩序を愛し、風紀委員として校則違反を厳しく取り締まる。
  • 嗤村咲笑
    (しむら さえ)
    土佐三大妖魔の一つ『笑い女』で、夢は「お笑い界のスター」。普段は能面クールだが、一度笑うと周囲を笑いの渦に巻き込む力を持つ。紅坂の言動が嗤村のツボで、紅坂をコンビの相方に誘っている。