名探偵だった父の血を引き、天才的な推理力を持った女子高生・謎尾解美(なぞお とくみ)。小学生時代は週4で殺人事件を解決していた彼女だったが、極悪犯人七人衆に殺された父の遺言に従い、長らく事件の推理から自身を遠ざけてきた。しかし、入学した高校において、目の前で起きた殺人事件を耐え切れずに解決してしまう。彼女の復活は探偵界に激震を走らせる…!!
高校での初の事件解決から数日。幼なじみの麻久里に探偵復帰を喜ばれるが、未だ父の遺言を守り、今後は推理をしないと語る解美。走ってその場を去ろうとする解美だがトラックに轢かれそうになってしまう。そんな彼女を救ったのは、麻久里の筋肉の師匠・緒中割夫(おなか われお)だった。
幼少時代、内気だった麻久里を筋肉への道へ導くことで救ったという二人の出会いを聞き、感動する解美。ところが次の瞬間、道端でぺしゃんこに潰された死体を発見してしまう。
事件を目の前にしながらも、頑なに謎は解かないと言い張る解美。被害者は割夫のボディビルディングのライバルである胸板(むないた)。駆けつけた田利木刑事の推理も空しく犯人捜しは難航する。そんな中、麻久里の嘆願に心動かされた解美がその推理力を発揮する。
推理の結果、解美は犯人が割夫だと断定。胸板は割夫の発達した筋肉に潰され死亡したことを、潰れた体に残されたタイヤ痕のように見える筋肉の痕に付着した、割夫の独特な汗の匂いから導きだしたのだ。
胸板が、根も葉もない割夫の誹謗中傷をネットに書いたことから、割夫の筋肉がストレスにより輝きを失ってしまったことが殺害の動機だった。
またしても殺人事件を解決してしまった解美。だがそこへ、探偵ズA級探偵にして“アイドル探偵”千多亜詩朱美(せんたあ ししゅみ)が現れて…!?