BLACK TORCH タカキツヨシ

前回までのあらすじ

ストーリー

 “物ノ怪”。それは森や山奥、街中に隠れ住み、悠久の時を生きる妖の類。忍者の末裔として祖父に育てられ、動物と話す能力を持った少年・弐郎は、ある日黒猫の姿をした物ノ怪・羅睺(ラゴウ)と出会う。群れることを嫌い他の物ノ怪に追われていた羅睺を守ろうとして、命を落とした弐郎。彼の行動に心を動かされた羅睺は「借りを返す」と言い彼の体と融合。傷は塞がり、羅睺の刻印を宿して目覚めた弍郎は、その力で物ノ怪を一蹴する!! そんな強大な力に対し、物ノ怪の監視と排除を行う国の秘密組織「公儀隠密局」は弐郎を仲間にすることで管理しようと試みるが!?


 咬牙に危機一髪で助けられた羅睺だったが、そのまま天鬼に結界へ閉じ込められてしまった。天鬼の口振りに、「隠密局への復讐」以外に目的があるのではと疑いを持つ羅睺だが…。


 一方、弐郎の中にある羅睺の力を恐れる頭目連は、無期限の幽閉もしくは処刑することで力を封じようとしていた。この事態を避けるため、弐郎の中にある人と物ノ怪の相反する性質の力を融和し制御できるようにしようと、祖父で元隠密の我妻寿正に連れられ、伊吹という物ノ怪が縄張りにしている通称「無明の森」へと足を踏み入れる。しかし、その森は人と伊吹の間で相互不可侵の協定を結んでおり、本来は人間が入ってはいけない場所だった。森へ入った初日、食あたりで体調不良となった弐郎が沢で休んでいると伊吹が目の前に現れて……!?

キャラクター紹介
  • 我妻 弍郎
    (あづま じろう)
    動物と話す能力を持つ少年。幼少期より祖父に忍としての体術を仕込まれる。羅睺を助けようとして命を落とすが、羅睺と融合したことにより命を取り留める。融合を解く為に、公儀隠密局《黒の灯火(ブラックトーチ)》に所属。
  • 羅睺
    (ラゴウ)
    “黒き凶星”の異名を持つ伝説の物ノ怪。自分の為に命を落とした弐郎に心を動かされ、融合することで彼を助ける。
  • 鬼子母神 一華
    (きしもじん いちか)
    《黒の灯火(ブラックトーチ)》に所属する女戦闘員。隠密の名家・鬼子母神家の一人娘。物ノ怪に母親を殺された過去を持つ。
  • 司場 涼介
    (しば りょうすけ)
    公儀隠密局特務二課課長。特殊部隊《黒の灯火(ブラックトーチ)》の設立者。
  • 桐原 零司
    (きりはら れいじ)
    特務二課に配属されてきた新人。隠密の名家・桐原家の跡継ぎ。
  • 宇佐美 花
    (うさみ はな)
    特務二課次長。数少ない司場の部下の一人。
  • 久澄 陶子
    (くすみ とうこ)
    公儀隠密局特務一課課長。一課は人員・権力共に最大を誇る。
  • 芙蓉
    (ふよう)
    幻覚を操る物ノ怪。人間に友好的で、二課に訓練を付けてくれる。