営繕かるかや怪異譚 原作/小野不由美 漫画/加藤和恵

前回までのあらすじ

ストーリー

 障りになる疵は直す、残していい疵は手当てして残す、それが営繕屋の仕事。営繕かるかやの尾端は、今日も住居の疵に宿った怪異を相手に、仕事に励む――。


 雨が降る度、袋小路で黒い喪服を着た女性の霊を見かけるようになった有扶子(ゆうこ)。その霊は一日かけて真っ直ぐ進み、次の雨の日に曲がり角で行く手を遮られ立ち止まる。彼女に痛ましさを感じ始めたそんな時、近所の人からその霊に関連していそうな不吉な噂話を耳に。曰く誰も亡くなっていないのに喪服の女がお悔やみに向かった家に立て続けに不幸が起こり、人が亡くなったらしいと。


 徐々に霊が家に近づいてきた有扶子は、事情を知るべく家を譲ってくれた千絵を問い詰めることに。すると彼女が中学2年生の時、黒い喪服の女性が千絵の自宅に現れ「お悔やみ申し上げます」と包みを置いていくと彼女の両親が立て続けに亡くなったこと。逃げるように自身も引越しを選択したことを教えられる。責任を感じた様子の千絵の紹介で有扶子は、営繕屋の尾端を頼ることに。


 本来道の突き当たりに門戸を作ることは“魔”を呼び込みやすく避けられていた。今回の災厄は恐らく門戸をずらすだけで避けられるが、有扶子の家は土地の関係上門戸をずらすのは難しいため、尾端の提案で門と玄関の間に塀を作り、女の向きを変えて袋小路から側溝へと導いてやることに。有扶子はそれからもその黒い喪服を着た女性の霊を見かけることになるが、ただ出会うだけで実害のない彼女の姿をどことなく悲しく想う――。

キャラクター紹介
  • 尾端
    (おばな)
    営繕屋かるかやの大工。霊感はない。