ジャンプSQ.若手作家が聞く「マンガの極意!」大場つぐみ 先生 & 群千キリ 先生

《7》面白さを追求できる「ジャンプSQ.」!

群千 月刊連載と週刊連載で、何か変わったことはありますか?

大場 精神的には少し月刊の進行の方が楽な気がします。ただ自分の性格上、使える時間を最大限フルに使って面白くしたいと思ってしまうので、ゆくゆくは時間的に余裕がなくなってしまいそうな気がします。そうなると大変さは変わらないかも?

群千 月刊と週刊ではページ数が大きく変わりますが、こちらに関しては?

大場 週刊の頃は、入れるべき内容を19ページにどう収めるかが一番問題でしたね。コマも小さくなりがちでした。月刊は良い意味で適当ですね。ネームを先行させれば、ある程度融通が利くので構成が組みやすいです。

群千 60ページというページ数は、物量的にも週刊とは違う難しさがあると思うのですが、いかがでしょう?

大場 長さというより、ついダラダラ描いてしまうところが危険ですね。そうなると60ページでも足りません(笑)。もっとメリハリをつけた構成にしなければと、常に思います。

群千 「ジャンプSQ.」は「週刊少年ジャンプ」と比べて、多少、描ける表現の幅がある雑誌のように思えます。その点は良かったですか?

大場 表現の制限という障壁が減ることで、今まで以上に面白さを追求できるのは素直に嬉しいです。制限や批判が怖くて、作品がつまらないものになってしまうのが一番避けたいので。その点でいうと「ジャンプSQ.」は良い環境だと思います。

群千 最後に漫画家を目指す方々にメッセージをお願いします!!

大場 難しいですね。どんな言葉を皆さんに投げかけても、偉そうで軽はずみになりそうなので…。それでも伝えるとするならば、漫画を描きたいという意志と、その作品を「もっと面白くしたい」という気持ちを、いつまでも忘れずにいて欲しいと思います。もちろん私も原作を描くのは楽しいです。大変なことも多い仕事ではありますけれど、夢のある仕事ですので頑張って下さい!

群千 本日はお忙しい中、ありがとうございました!