ジャンプSQ.若手作家が聞く「マンガの極意!」小畑 健 先生 & 群千キリ 先生

《9》漫画家は結局、描くしかない!

群千 小畑先生は毎日ずっと原稿を描かれているそうですが、生活で気を付けていることはありますか?

小畑 週刊連載時代はともかく…ちゃんと寝て、ちゃんと食べるようになりました(笑)。以前は椅子で寝たり、一日何も食べなかったりして…危険だと思って無理やり生活を変えました。

群千 運動はされますか?

小畑 連載が始まるとなかなかできず、週一でジョギングをする程度です。それと『バクマン。』の連載が終わった後、空手道場に通い始めました。メチャメチャ厳しくて、毎回怒られています(笑)。でも、拳を振るう反復作業が楽しいんですよ。

群千 スポーツジムとかではなく、なぜ空手なんですか?

小畑 ジムも通ってみましたが、一人だと怠けて結局行かなくなってしまうんですよ。道場だと周りが頑張っているので怠けられない(笑)。あと元々、人とのどつき合いをやってみたいという気持ちもあり、年齢的にやるなら今しかない、と。

群千 映画を観たりなど、インプット作業は普段からされていますか?

小畑 最近はなかなか時間が取れず、映画も観ることができず苦しんでいます。自分の中の材料も、これまでの連載で使い果たした感じがあって。あ、去年は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』だけは劇場で観なければと、無理矢理時間を作って行きました(笑)。フュリオサ大隊長がカッコ良すぎて震えましたね!なので『プラチナエンド』の敵役天使にも要素を入れています。

群千 面白いものを観た時、メモを取ったりされますか?

小畑 自分の場合、紙に残しても駄目なんですよね。その時の印象をうまく残せなかったり、メモ自体をなくしたりして。残るべきものは、きっと自分の中にちゃんとあるはずだ…ということで。

群千 まだまだ伺いたいことはありますが、そろそろお時間だそうで…。それでは最後に、新人作家に向けて一言お願いします。

小畑 漫画家は漫画を描くしかないです。描けば必ず上手くなるし、何かが見えてきます。なのでたくさん描いて頑張りましょう!あと『バクマン。』の実写映画も観るとやる気が出るのでオススメです(笑)。

群千 ありがとうございました!