面白かったです。ノリ良く自由な主人公とテンポよく進む物語が読んでいて小気味良く、絵も荒いながら迫力があります。主人公が呪術を使うのが結構唐突だったので、「『赤い悪魔』は人を呪い殺す噂がある」とか伏線があると更によかったです。細かいツッコミどころも散見されたので、ノリと勢いだけでなくもう少し丁寧な話作りができるようになるとよいですね。

人魚が金魚の様に当たり前にいるらしい世界観と、可愛らしい絵柄に期待が持てました。少年と人魚の物語を淡く切なく描けてはいるのですが、こういう作風だとしてもさすがに薄味すぎかなぁ…と感じました。設定もキャラクターも十分に活かさないまま終わってしまったのがちょっともったいなかったですね。

画力、キャラ、物語の構成。いずれも一定のレベルにはあると思います。しかしアイデアらしいアイデアが無く、「よくあるラブコメ」以上の評価ができませんでした。読みやすい作品を作る力はあるので今後もっと多くの作品に触れ、経験を積み、ひねりのある発想力をチャレンジしてみてください。

序盤から思わせぶりな台詞や回想が多く、絵柄のクセの強さもあって読みづらくて共感しにくい作品という印象でした。娘を守る過保護な博士と「コンパクト」にする主人公の対立は面白く、終盤の盛り上がりもしっかり作れていたのでもっと読み手を意識したシンプルな作品づくりを心がけてほしいです。

王道のバディものとして楽しめました。高いレベルで物語を作れているのですが短編としては話を詰め込み過ぎで、展開の二転三転、状況や感情の説明台詞が多すぎます。描くべきもの描かなくてよいものを判別し、物語を整えましょう。作画とキャラデザも更に良いものを目指していってください。