新人漫画賞SPARK 26年5月期 結果発表
新人漫画賞 SPARK 結果発表
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RISE新人漫画賞 結果発表

審査員特別賞1本 編集部特別賞1本出る!
今回も楽しく審査させて頂きました。毎度のことながら厳しめの講評を書いていますが、それぞれの作家さんに良いところや光るものがありました。次回作以降でのさらなるパワーアップを期待しています。今回の審査に限らず、新人さんの作品を読むと、『豚肉なしでトンカツ作ろうとしてるな』と感じることがあります。物語を展開するために必要な材料が足りていないのを、ノリや雰囲気で強引にカバーしてる、みたいな感じです。一見商品として成立してるように見えても、お客さんの満足度は低くなってしまうことが多いので、自分が作りたい物語には、最低限どんな材料が必要なのか、ネームの時点でチェックして修正しましょう。また、逆のパターンで、余分な設定・必要ないキャラが削れていない、という場合もあります。こちらは、『トンカツの上にホイップクリームがドカっと乗ってる』みたいな感覚です。1ページ目からアドリブでネームを描く人の場合、毎回手癖でいつの間にかホイップクリーム(自分の好物)を盛っちゃう、みたいな傾向があるんじゃないかと推測します。今回作りたい料理に自分の好物が合うのかどうか、それをお客さんが食べたいと思うかどうか、ネームの時点でしっかり検討して修正しましょう。一度描きあげたネームを直すのがめんどくさいという気持ちは、とても、ものすごくわかるんですが、原稿に入る前にしっかり直しておいたほうが、長い目で見ると時間的に得をする、ということが多いです。『基本的にネームは2回描く』くらいの気持ちで、直しの時間も計算に入れてスケジュールを組みましょう。ご応募ありがとうございました。
今回の新人賞は作家自身の描きたいものに対する思いや勢いが詰まった作品が多く集まった。描きたいものがあることは素晴らしいが、その一方で人物の言動や話の展開が作者都合に見えてしまう様子が散見されたのも事実だ。読んでいる人が自然と話についていけるようなキャラクター描写やストーリー構成を意識してほしい。

主人公の蟲毒男が、壺をかぶった無口な男→明るくて社交的な男→心に闇を持った男、というようにどんどんキャラクターが変わっていって、それがどれもあまりうれしくない裏切られ方だと感じました。また、「弱いままでいるな、強くなれ」という作品のテーマに対して、『初めから強すぎて疎外されていた』という蟲毒男の設定が、あまり噛み合っていないように思います。全体的に絵が丁寧で読みやすく、巨大な物の大きさがよくわかる画面構成や、敵役の『侍』が強そうに見える絵力がよかったです。

話がセリフ主体で進むためやや読みにくさが目立った作品だった。村人がいくを軽い動機で人柱にしたのも気になってしまうポイント。読者の気持ちが乗りやすい画面やキャラを意識しよう。
話キャラの掛け合いと表情が描ける分、そこだけに頼って話を進めようとしている印象です。主人公の『いく』が、察しが良すぎて、作者さんの「早く本題に入りたい」という焦りが感じられました。実質10ページ目くらいで話は終わっており、あとは同じことの繰り返しになってしまっています。段階的に新しい情報を出せるように、物語上の出来事や障害、謎などを用意して、主人公たちが会話以外にやれることを増やしましょう。ほんわかしたキャラとハッピーな終わりかたは、ほほえましくてよかったです。

暴力団を、暴力でボコボコにする主人公、というお話で、ボコボコにする理由もほぼ「思いつき」のレベルなので、主人公も相当な危険人物だと感じてしまいました。主人公の発明品がほぼ暴力としてしか活躍していないのもそれに拍車をかけています。犯罪の証拠を見つけるため、発明品を使って悪役の組織に潜入、みたいな発想が先で、暴力は最後の自衛手段にしたほうがいいように思いました。その潜入捜査にイハラくんも一緒に連れて行けば、自然と仲良くなれたんじゃないでしょうか。

役所という舞台設定のせいなのか、主人公は基本『見守る』『寄り添う』というスタンスになっており、最後まで読んだ結果、「冷静に考えると主人公が何かを解決したわけじゃないよね?」と思ってしまいました。死者には、一度だけ現世の物にほんの少し干渉できる『虫の知らせ権』がある、とか、もうちょっと何か主人公たちが物語に介入する余地が欲しかったように思います。読みやすく、誤読する要素も少なく、ラストシーンで主人公にひと捻りあったのはよかったです。

石をめぐる後半のやり取りがわかりにくいと思いました。ガルム(または石)をかばってボルノが刺される→ガルムが、自分が消えることを承知で石を使ってボルノを助ける→だがなぜかガルムは消えずにすんだ→誰かのためにガルム自身が石を使うことが、魔法を解く条件だった、という流れのほうがわかりやすく、物語的にもスマートです。個人的には最後魔法使いの出演シーンは無くていいと感じました。キャラを見せたい気持ちもわかりますが、ガルムとボルノの物語の中では蛇足だと思います。


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